うちの会社、最近いろいろ変わったことがあるし、もしかして倒産しそう?だとしたら転職すべきかな?
上記のような悩みを解決します。
<本記事の内容>
倒産しそうな会社には、いくつかの予兆があらわれます。
本記事では、その31の予兆を解説するので、今の会社が倒産しそうかどうか、気になる人は参考にしてみてください。
倒産しそうな会社を辞めるタイミングについても解説します。
倒産しそうな会社によくある31の予兆
さっそく、倒産しそうな会社によくある、31の予兆を確認していきましょう。
※項目数が多いのでジャンプリンクを設置します
- 経理担当者が辞めた
- 役員が次々に辞めた
- 優秀な社員が辞めた
- 社員の高齢化が進んでいる
- 上司の離席時間が増えた
- 社長が居留守を使うようになった
- 役員会議の頻度が増えた
- 経理責任者が銀行に行く日が増えた
- 銀行職員が視察に来た
- 顧問の人がよく出入りしている
- コスト削減が厳しくなった
- 以前と比べて業務が楽になった
- 新たな設備投資をやらなくなった
- 設備メンテナンスが行き届いていない
- 進行中のプロジェクトが突然停止した
- 賞与が支給されなかった
- 給与が減額された
- 給与の振り込みが遅れた
- 福利厚生が廃止された
- 希望退職者を募り始めた
- 資産を現金化している
- 売掛金の回収を急いでいる
- ファクタリングを利用している
- 取引先から継続契約を打ち切られた
- 融資の借入審査に通らない
- 取引先から督促状が届いた
- 取引先に「会社大丈夫?」と聞かれた
- 取引先が倒産した
- 業界内で悪い噂が流れている
- 職場の雰囲気が急に悪くなった
- 恒例行事の中止が多くなった
それぞれ解説します。
1. 経理担当者が辞めた
経理担当者は会社のお金を管理しているため、会社が倒産するかどうかの情報をいち早くキャッチできます。
その経理担当者が突然辞めた場合、会社の資金繰りが悪くなり、「倒産しそう」と見切りをつけた可能性があります。
もちろん、個人的な事情で辞めたケースも考えられるので、経理担当者が辞めただけで判断するのは早計です。
他の予兆にも注意しながら、会社が倒産しそうかどうか、総合的に判断しましょう。
2. 役員が次々に辞めた
会社の役員が次々に辞めていった場合、経営状況が悪くなっている可能性があります。
役員は経営状況を直に把握している上に、シビアな考え方をする人が多いです。会社が倒産しそうと感じれば、辞めるために素早く行動します。
役員と親しくしている人は、「なぜ辞めるのか(辞めたのか)?」をたずねてみると良いでしょう。
もしかすると、会社が倒産しそうなどの情報を教えてくれるかもしれません。
3. 優秀な社員が辞めた
会社にとってキーマンとなる、優秀な社員が辞めた場合も注意してください。
優秀な社員は優遇されることが多いため、よほど不満があるか、年収アップが見込めない限り会社を辞めません。
その優秀な社員が、理由もわからず突然辞めた場合、会社が倒産しそうな予兆になります。
優秀な社員は情報をキャッチするのが早いため、会社が倒産しそうとなれば、行動も早いです。
4. 社員の高齢化が進んでいる
社員の高齢化が進んでいる会社では、退職金の集中的な支払いによって、倒産に追い込まれるかもしれません。
退職金の支払いそのものが倒産を引き起こすことはありませんが、資金状況が悪化し、間接的な倒産の原因になります。
5. 上司の離席時間が増えた
自分の上司が会社経営にかかわる立場であり、かつ離席時間が増えたとなれば、倒産しそうな予兆の一つになります。
上司が離席する理由の大半は、社長や役員との会議です。その会議では、「倒産しそうな会社を立て直す戦略」が中心的な議題になっているかもしれません。
上司の離席時間が増えたと感じたら、一つ探りを入れてみると良いでしょう。
6. 社長が居留守を使うようになった
社長が居留守を使うようになったら、その予兆1つで危険信号です。
居留守を使う理由は、「銀行や取引先からの督促訪問を避けている」が大半です。
この予兆があらわれたら、倒産は秒読みだと思ってください。
7. 役員会議の頻度が増えた
役員会議は、会社の経営戦略などを決める重要な会議です。これが頻繁に行われるのは、会社で何らかの変化が起きているときです。
その変化が、会社の成長に向かっていれば良いのですが、倒産に向かっているケースもあります。
役員に加えて顧問税理士や顧問弁護士など、外部の人が参加している場合は注意してください。
8. 経理責任者が銀行に行く日が増えた
経理責任者が銀行に行く理由は、大半の場合、融資をしてもらうためです。
会社の成長が感じられない中で、経理責任者が資金集めに奔走しているとなると、経済的に苦しい状況にあるのかもしれません。
9. 銀行職員が視察に来た
会社に融資をするかどうか審査するために、銀行職員が直接会社に足を運び、視察することがあります。
今まで取引していなかった銀行の職員が視察にきた場合、会社は資金繰りに困っている可能性が考えられます。
視察自体は悪い予兆ではありませんが、見知らぬ銀行職員をよく見かけるようになったら、注意してください。
10. 顧問の人がよく出入りしている
顧問税理士や顧問弁護士などが、頻繁に出入りしていると思ったら、倒産の予兆だと考えてください。
多くの場合、顧問税理士や顧問弁護士とのやり取りは、電話やオンラインで行います。
顧問の人がわざわざ出入りしているのは、会社で何か問題が起きているときです。
顧問弁護士だけなら訴訟問題も考えられますが、顧問税理士まで出入りしている場合は、倒産に向かっている可能性があります。
11. コスト削減が厳しくなった
倒産しそうな会社は、倒産を免れるために、コスト削減に対して今まで以上に厳しくなります。
今まであまり気にしていなかった備品チェックが厳格化されたり、文具などは自分で購入するよう指示されたり。コスト削減があまりにも厳しいようなら、倒産しそうな予兆だと考えられます。
12. 以前と比べて業務が楽になった
以前と比べて、業務量が格段に減った場合、会社の取引量が少なくなっているのかもしれません。
- 本来、繁忙期のはずが忙しくない
- 週休3日制を取り入れようとしている
など、業務量に関する大きな変化を感じたときは、倒産しそうな予兆だと思ってください。
13. 新たな設備投資をやらなくなった
順調に経営している会社は、新たな設備投資を積極的に行います。
なぜなら設備投資は、業務効率化を促進するだけでなく、会社にとって節税対策にもなるからです。
新たな設備投資をやらなくなった場合、投資のための資金がなく、倒産しそうになっているのかもしれません。
「最近、新しい設備投資がないな」と感じたら、それとなく上司にたずねてみると、会社の経営状況を把握できる可能性があります。
14. 設備メンテナンスが行き届いていない
設備メンテナンスには費用がかかります。倒産しそうな会社は、そうした費用まで徹底的に削減しようとするため、メンテナンスが行き届かなくなります。
設備の清潔感が急になくなったり、故障しても修理業者を呼ばなかったり、設備メンテナンスが行き届いてない場合は、資金繰りの悪化を疑いましょう。
15. 進行中のプロジェクトが突然停止した
今日まで問題なく進行していたプロジェクトが突然停止した場合、会社が倒産しそうな予兆だと考えられます。
ただし、倒産しそうな会社でなくても、プロジェクトが突然停止することはあります。
プロジェクトの停止理由を上司に聞いたり、他の予兆も参考にしたりして、倒産しそうかどうかを冷静に判断しましょう。
16. 賞与が支給されなかった
賞与(ボーナス)が支給されなかった、または減額された場合、倒産しそうな予兆だと言えます。
会社は賞与の支払い義務がないため、資金繰りが悪くなると、真っ先にカットされるのが賞与です。
人事評価が下がったわけでもないのに賞与が減額されていたり、会社全体で賞与がカットされていたりしたら、倒産の予兆だと考えましょう。
17. 給与が減額された
理由もなく給与が減額された場合、会社の資金繰りが悪くなっている可能性があります。
本来の給与を支払えないのは、会社の利益が減っているからです。
法律によって、社員の給与を大きく減額することは禁止されています。しかし、会社が倒産しそうなときは、その限りではありません。
社員の給与を減額しなければいけないほど資金繰りが苦しい会社は、倒産に向かっていると言えます。
18. 給与の振り込みが遅れた
給与の振り込みが遅れた場合も要注意です。
「給料日から数日過ぎたことが一度だけある」程度なら問題ありません。
しかし、給与の振り込み遅れが何度も発生したり、「1カ月後にようやく振り込まれた」といった場合は、会社の資金繰りが難しくなっている可能性があります。
19. 福利厚生が廃止された
社員の福利厚生にかかるコストは、決して小さくありません。倒産しそうな会社の多くは、今まで提供していた福利厚生を突然廃止し、コスト削減を図ります。
ただし、会社の福利厚生を見直すために、利用率や人気の低い福利厚生を廃止していることも考えられます。
会社がどの福利厚生を廃止したのか、その背景に何があるのか、会社の視点に立って考えてみるのが大切です。
20. 希望退職者を募り始めた
会社の資金繰りが難しくなると、人件費削減のために、希望退職者を募集し始めます。
退職金を支払ってでも自己都合退職を促す方が、会社の資金繰りが良くなります。倒産しそうな状況を打破するための、基本的な方法です。
会社が希望退職者を募り始めたら、「資金繰りが難しいのかな?」と疑ってみましょう。
21. 資産を現金化している
会社が保有している不動産や株式、あるいは事業といった資産を売却し、現金化している場合も要注意です。
現金化した上で、新しい設備投資や事業投資を行っていれば良いのですが、それがない場合、資金繰りが難しくなっている可能性があります。
とくに、会社にとっての中心事業を売却した場合は、倒産しそうな状況に陥っているかもしれません。
22. 売掛金の回収を急いでいる
資金繰りが苦しくなっている会社や、キャッシュフローを促すために、売掛金の回収を急ぐことがあります。取引先に対して、「期日よりも早く支払ってください」と催促している場合は、要注意です。
本来は、契約によって支払期日が決まっています。これを早めようとするのは、資金繰りが苦しくなっている証拠です。
23. ファクタリングを利用している
ファクタリングとは、会社の売掛金(債権)を他の会社に売却できるサービスです。
ファクタリングを利用すれば、サービス会社を通じて、支払期日よりも早く売掛l金を回収できます。
サービス手数料はかかるものの、売掛金を早期回収できるということで、倒産しそうな会社が良く利用しています。
会社がファクタリングを利用している場合は、他の予兆にも注意して、倒産しそうかどうか判断しましょう。
24. 取引先から継続契約を打ち切られた
クレームなどの問題はないのに、取引先から継続契約を打ち切られた場合は、倒産しそうな予兆だと言えます。
会社同士の取引では、先方の与信状況を定期的にチェックして、取引を継続するかどうか判断しています。継続契約を打ち切られるのは、「この会社は資金繰りが悪く支払いが滞るかも」と考えられているからです。
取引先から継続契約を打ち切られた場合は、高確率で倒産しそうな予兆だと言えます。
25. 融資の借入審査に通らない
会社が、銀行やその他の金融機関の融資に通らない場合は、倒産しそうな予兆です。
銀行やその他の金融機関は、会社同士の取引と同じく、融資先の与信状況をチェックしています。融資の借入審査に通らないのは、「この会社に融資をしてもしっかり返済されないかもしれない」と判断されたからです。
会社が融資の借入審査に通らなかったなどの情報を入手した場合は、倒産しそうだと考えましょう。
26. 取引先から督促状が届いた
取引先から督促状が届いたら、倒産しそうな予兆です。
同じように、催促状が届くことがあります。督促(とくそく)と催促(さいそく)には、下記の違いがあります。
督促と催促の違い
- 督促:未払金を支払ってくれないと強硬手段に出ることを告知する
- 催促:期日を過ぎた未払金を早く支払ってほしいと通知する
一般的に、催促は未払いに対応する最初の手段、督促はそれでも支払われなかった場合の手段です。督促状が届いた場合は、その前に届いた催促状を会社が無視している可能性があります。
督促状が届いたら、会社が倒産しそうだと考えたほうが良いでしょう。
27. 取引先に「会社大丈夫?」と聞かれた
営業で取引先とよく関わる人の場合、取引先から「おたくの会社、大丈夫?」などと聞かれることがあります。
前述のように、会社同士の取引では、先方の与信状況を定期的にチェックしています。「おたくの会社、大丈夫?」と聞かれるのは、会社の与信が落ちている証拠です。
取引先からこれを聞かれたら、会社が倒産しそうな予兆だと思ってください。
28. 取引先が倒産した
ある会社が倒産をすると、その取引先がドミノ倒しのように倒産することがあります。
倒産した会社は取引先に対する支払能力がなくなるため、取引先は売掛金を回収できません。この連鎖により、複数の会社が共倒れするのはよくある現象です。
会社の取引先が倒産したら、「自分の会社も危ないかもしれない」と考えましょう。とくに、大口顧客が倒産した場合は要注意です。
29. 業界内で悪い噂が流れている
倒産しそうな会社は、業界内で悪い噂が流れることがあります。
同業他社は、同じ業界内の会社の経営状況に敏感なので、倒産しそうな会社の社員よりも、情報を早くキャッチしている可能性があるからです。
同業他社の社員と交流がある人は、会社の悪い噂が流れていないか、たずねてみると良いでしょう。
30. 職場の雰囲気が急に悪くなった
これまで明るかった職場の雰囲気が、急に悪くなった場合、倒産しそうな予兆の可能性があります。
会社が倒産しそうになると、その情報や役員や上司に伝わり、管理職は常にピリピリするようになります。これが社員にも伝わり、職場の雰囲気が急に悪くなったように感じます。
職場の空気から倒産しそうな予兆をキャッチできるので、日頃から、職場の雰囲気の変化に注意してください。
31. 恒例行事の中止が多くなった
会社の恒例行事が中止される理由は、経済的に苦しくなり、事業以外に回す資金がなくなるからです。
「恒例行事をなくそう」といった運動が社内で起こらない限り、恒例行事が中止されるのは、緊急事態だと思ってください。
倒産しそうな会社は倒産前に辞めるのが基本
前述した31の予兆のうち、当てはまる項目が多い場合は、会社が倒産しそうだと考えましょう。倒産しそうな会社に勤めている人は、どのタイミングで会社を辞めるかが重要です。ここではその結論と、理由を解説します。
結論として、倒産しそうな会社に勤めている人は、倒産前に辞めるのをおすすめします。理由は、下記5つのメリットがあるからです。
- 給与の未払いリスクを防げる
- 退職金が支払われる可能性が高い
- 有給を使って転職活動できる
- 倒産時のトラブルに巻き込まれない
- 退職から転職までの空白が生まれない
それぞれ解説します。
1. 給与・賞与の未払いリスクを防げる
給与は、社員が仕事をした対価として支払われるものです。会社が倒産しても、支払義務があります。
一方で、賞与(ボーナス)は法律で定められた支払義務がありません。あくまで、会社規定によって定められた制度です。
倒産しそうな会社に勤め続けても、賞与をもらえない可能性が高いでしょう。
さらに、会社がいざ倒産をすれば、給与も未払いになるリスクがあります。給与には支払義務がありますが、会社に支払えるだけの資金がなければ、「ないものはない」ので未払いのままです。
ちなみに会社が倒産をしても、社長個人に未払金を請求することはできません。
会社には「法人格」があり、法律上は一つの人格として扱われます。つまり、社長も会社に雇われた一人なので、「会社=社長」の式は成り立ちません。
給与の未払いが発生しても、社長個人に支払義務はないのです。
こうした理由から、給与・賞与の未払いリスクを防ぐためにも、早期の転職活動をおすすめします。
2. 退職金が支払われる可能性が高い
「会社が倒産しそう」くらいの時期に転職すれば、会社にも資金があるため、退職金が支払われる可能性があります。
ただし、退職金制度は法的な義務ではなく、会社規定によって定められています。
転職する前に、自己都合による退職で退職金がもらえるかどうか、いくらもらえるのかなど、事前にチェックしておきましょう。
もしも、自己都合による退職では退職金がもらえない場合でも、倒産前の退職をおすすめします。
前述のように、会社が倒産してしまえば、退職金どころか給与・賞与すら支払われないかもしれません。
ここはハイリスク・ハイリターンを狙うよりも、ローリスク・ローリターンを取るほうが、次のステップにつながりやすくなります。
3. 有給を使って転職活動できる
会社が倒産する前であれば、有給休暇を取得して、転職活動を進められます。
会社が倒産すれば有給休暇はもちろんありませんし、残日数を買い取ってくれる保証もありません。
有給休暇は法律で定められた会社の義務ですが、有給休暇の買取制度には法的な義務がないからです。
有給休暇は勤続年数に応じて与えられる、社員へのごほうびです。これがゼロになり、買い取ってももらえないのは本当にきついです。
「会社が倒産しそう」と判断したら、有給休暇を取得して、転職活動を始めてみてください。
4. 倒産時のトラブルに巻き込まれない
会社が倒産すると、必ずと言ってよいほど何らかのトラブルが発生します。
たとえば、消費者ビジネスを展開している会社なら、十中八九、消費者からのクレームが殺到します。
なし崩し的に倒産トラブルに巻き込まれると、転職活動どころではありません。
倒産後の残務を手伝う場合は給与が支給されますが、あくまで「日給」として支払われます。社員扱いではなく、パート・アルバイト扱いになり、社員時代よりも給与水準が下がります。
「この会社には命よりも重い恩がある」
という場合を除いては、倒産前に転職活動を始めましょう。
5. 退職から転職までの空白が生まれない
会社が倒産するまで仕事を続けると、次の転職先が見つかるまで空白が生まれます。この空白が、転職活動において、不利にはたらくケースがあります。
まず、採用面接では「転職前に会社を辞めたのはなぜか?」という話が、必ず持ち上がります。「会社が倒産しました」と返答しても、信じてもらえない可能性もあるのです。
もちろん、会社が倒産したかどうかは問い合わせればわかることです。しかし、それをわざわざ行わない採用担当者もいます。「本当は解雇処分を受けたのでは?」と疑われることもあるでしょう。
一番の問題は、無職の状態で転職活動を行うことにより、転職を焦ってしまうことです。
失業保険がもらえるとはいえ、社員時代と比べて収入水準は下がります。しかも期限付きなので、「早く転職しないと」とかなり焦ります。
この焦りがやっかいで、転職時のミスマッチを引き起こしたり、ブラック企業と気づかず転職してしまったりします。
余裕をもって転職活動を進めて、今よりも良い会社に転職をするためにも、倒産前に転職活動をおすすめします。
倒産しそうな会社に居続けるメリットはあるのか
倒産しそうな会社にい続けるメリットも、実はあります。下記の2つです。
- 失業保険を早く受給できる
- 責任感が評価されるかもしれない
それぞれ解説します。
1. 失業保険を早く受給できる
倒産によって会社都合の退職になれば、失業保険を早く受給できます。
具体的には、ハローワークで求職の申し込みを行い、離職票を提出してから7日間の待機期間を経て、受給が始まります。
※説明会や手続きに時間がかかるため、銀行口座への入金まで実際は約1カ月かかる
自己都合退職の場合は、「7日間+2カ月間」の待機期間を経て、受給が始まります。
2. 責任感が評価されるかもしれない
会社が倒産しそうでも、最後まで仕事を続けることで、転職活動時に責任感が評価されるかもしれません。
とはいえ、あくまで「評価されるかもしれない」なので、前述のようにマイナスに働くリスクがあることを忘れないでください。
以上が、倒産しそうな会社にい続けるメリットです。
倒産前に転職するよりもメリットが少ないので、やはり、会社に大きな恩がない限りは、倒産前の転職活動をおすすめします。
倒産しそうな会社が経営を持ち直すパターン
会社が倒産しそうでも、経営を持ち直すパターンもあります。
- 他の会社に吸収合併される
- 新しい大口顧客を獲得する
- 商品・サービスが注目される
- 会社のSNSがバズる
- クラウドファンディングに成功する
それぞれ解説します。
1. 他の会社に吸収合併される
会社が倒産しそうでも、それまで行ってきた事業や拡大した販路が他社にとって魅力的なら、吸収合併される可能性があります。
グループ会社の場合は、親会社や姉妹会社に吸収合併されるケースも多いです。
ただし、吸収合併が倒産寸前に行われることは、ほとんどありません。
多くの場合は、会社が倒産しそうと判断した時点で、買収企業を募り、吸収合併の話を進めていきます。
いよいよ倒産というときに、吸収合併というミラクルが起きることはないでしょう。
2. 新しい大口顧客を獲得する
会社が倒産しそうになっても、新しい大口顧客を獲得できれば、そこから経営を立て直す可能性があります。
このケースは、今まで取引していた大口顧客が倒産し、共倒れで倒産しそうな会社によくあるパターンです。
大口顧客の倒産は、その会社の経営状況の悪化によるものです。
自分が勤めている会社が高い商品力、サービス力、技術力などを持っていれば、新しい大口顧客が見つかる可能性は大いにあります。
3. 商品・サービスが注目される
魅力的な商品やサービスを開発できるのに、注目度の低い会社が倒産するのはよくあることです。
しかし、そうした会社の商品やサービスが、倒産寸前に世間から注目されるケースもあります。
会社の商品やサービスが世間から注目されれば、倒産は免れるでしょう。その後の経営次第で、業績を大きく伸ばすこともできます。
4. 会社のSNSがバズる
倒産しそうな会社がSNSでバズり、倒産を免れるケースは少なくありません。
たとえば、沖縄県恩納村にあるホテル「BUZZ RESORT」は、SNSをバズらせることで、倒産寸前からV字回復を果たしています(BUZZ RESORTより)。
戦略的にSNSを運営すれば、バズりが倒産を救うこともあるのです。
5. クラウドファンディングに成功する
クラウドファンディングで資金調達を成功させたことで、倒産を免れた事例もあります。
2022年の統計データによると、クラウドファンディングの成功率は35〜50%ほど(CAMPFIREの統計データより)。
実際に、CAMPFIREで倒産の危機にある会社のプロジェクトを見てみると、資金調達に成功しているケースを確認できます。
成功率の高さを考えると、SNSをバズらせるよりも、経営を立て直すチャンスがあるかもしれません。
倒産寸前の会社を持ち直せばキャリアのプラスになる
「会社が倒産しそう」とあっても、SNSやクラウドファンディングなどを活用して経営を立て直せば、キャリアのプラスになるのは間違いありません。
「どうせ倒産するなら一発チャレンジしてみよう」
と、あえて倒産しそうな会社に残り、再起に向けて上層部に提案してみるのも良いでしょう。
ただしその場合は、倒産しそうな会社に居続けるリスクと天秤にかけて、慎重に決断してください。
倒産しそうな会社から転職したいと思ったら
「倒産しそうな会社から転職したい」と思ったら、まずは転職エージェントに登録してみてください。
転職エージェントは、担当のアドバイザーが転職活動をサポートしてくれるため、一人よりも効率的に転職活動を進められます。
主に、下記のようなサポート・サービスを受けられます。
これらのサポート・サービスは、すべて無料です。
転職エージェントは、利用者がサービスを通じて転職すると、転職先の会社から紹介料(フィー)を得ています。
最初から最後まで、料金が発生することはないので、安心して利用してみてください。
おすすめの転職エージェント5選
「会社が倒産しそう」と思ったら、下記のおすすめ転職エージェントに登録してみてください。
- リクルートエージェント
- doda(デューダ)
- リクルートダイレクトスカウト
- ビズリーチ
- type女性の転職エージェント
それぞれの特徴を解説します。
1. リクルートエージェント
公開求人数 | 419,005件(2023年10月14日現在) |
公式サイト | https://www.r-agent.com/ |
1番目におすすめする転職エージェントは、、【リクルートエージェント】です。
公開求人数、非公開求人数ともに業界最大で、質の高い求人を扱っています。
登録後のレスポンスが非常に早く、担当アドバイザーの対応がとても丁寧だったのが、印象的でした。応募書類の添削や、面接対策など、基本的なサポートにも力を入れてくれているので、初めての転職にもおすすめです。
業界大手ということもあり、これから転職する人なら「全員登録必須」と言えるくらい、満足度の高い転職エージェントです。
2. doda(デューダ)
公開求人数 | 215,546件(2023年10月14日現在) |
公式サイト | https://doda.jp/ |
次におすすめしたい転職エージェントは、【doda(デューダ)】です。
リクルートエージェントに次いで求人数が多く、非公開求人も多数扱っています。そんなdodaを使った印象は、「アドバイザーの質が高い」でした。
というのも、dodaを運営しているパーソルホールディングスは、社員教育制度が充実していることで有名です。
安心感のある転職サポートを受けられるのは、初めての転職をする人にとって、精神的にかなり助けられます。
リクルートエージェントと同じく業界大手なので、合わせて登録しておくべき転職エージェントです。
3. リクルートダイレクトスカウト
公開求人数 | 541,749件(2023年10月14日現在) |
公式サイト | https://directscout.recruit.co.jp/ |
3番目におすすめする転職エージェントは、【リクルートダイレクトスカウト】です。
業界大手のリクルートホールディングスが運営している、ハイクラス向けの転職エージェントです。
登録した情報をヘッドハンターが閲覧し、条件にマッチした転職者に対してスカウトを送ります。届いたスカウトはマッチ度が高く、年収条件も高い傾向にあります。
ハイクラス向けの転職エージェントとしては求人数が多いので、上位3つの転職エージェントと合わせて登録しておきたいところです。
4. ビズリーチ
公開求人数 | 99,860件(2023年10月14日現在) |
公式サイト | https://www.bizreach.jp/ |
4番目におすすめする転職エージェントは、【ビズリーチ】です。
ビズリーチはスカウト型の転職エージェントであり、登録後にヘッドハンターからスカウトが届きます。
ヘッドハンターにはそれぞれ5点満点のスコアが表示されているので、採用会社を評価する以前に、ヘッドハンターを評価できるのが最大の特徴です。
スカウト型の転職エージェントにおいて、良い転職は「良いヘッドハンターとの出会い」が大切。ヘッドハンターの質を事前に見極められるので、マッチ度の高い転職を実現できます。
基本的には、年収アップを狙いたい人におすすめの転職エージェントです。
5. type女性の転職エージェント
公開求人数 | 10,904件(2023年10月14日現在) |
公式サイト | https://type.woman-agent.jp/ |
最後におすすめする転職エージェントは、【type女性の転職エージェント】です。
type女性の転職エージェントは、type転職エージェントに掲載されている求人情報のなかで、女性向けの求人を中心に扱っています。
ただし、ype女性の転職エージェントにしか掲載されていない求人もあるので、女性は登録しておくべき転職エージェントです。
首都圏の求人が多めですが、関西や東北など、全国各エリアの求人を扱っています。
アドバイザーのほとんどが女性なので、「男性との会話は苦手」という人でも安心して利用できます。
もしも男性の担当アドバイザーが付いても、すぐに担当を変更してもらえるので、遠慮なく申し出ましょう。
以上が、倒産しそうな会社から転職したい人におすすめの転職エージェントです。
この他の転職エージェントが知りたい人は、下記の記事を参考にしてみてください。
年代別、性別、業界別におすすめを紹介しています。
おわりに
「うちの会社、倒産するかも」と感じても、まずは焦らず、倒産しそうな予兆があるかどうかを確認しましょう。その上で、次のアクションを考えてみてください。
倒産しそうな会社に居続けるか、倒産する前に転職をするか。本記事では、倒産前に転職するのをおすすめしますが、決めるのは自分次第です。
ただし、倒産しそうな会社に居続けるのはリスクが多いため、やはり、倒産前に転職するのをおすすめします。